[3699-2] 谷川うさ子 2015/04/30(木)13:51 修正時間切れ
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ポルソナーレのカウンセリングです。 事例の物語の女性は、味才崎子さん(27歳、仮名)です。 悩みの主旨は、「初対面で話しやすそうな人には愛想よくする」「初対面ではない人には、相手が話しかけてくるまでは自分から話しかけることはしない」ということです。 もともとの始まりは、「嫌いなことは何もしない」「イヤだと思ったことには近づかない、放置する」ということでした。 味才崎子さんの悩みの核心は、「こんなふうに人と話せない自分は本当の自分ではない」とひそかに思っていることです。なんでもスイスイできて、好きなことならエネルギッシュにとりくめて、輝かしい自分というものがあると思っていることです。 多くの人は、こういう自分の輝きを「自己実現」というようにイメージしています。 「自己実現」という言葉では言いあらわさなくても、仕事や人間関係はうまくいくにこしたことはないけれども、うまくいかなくてもそれでべつに困ることは何もない、「自己実現の自己は、毎日、満足している」と思っています。
脳の働き方から見ると、「バーチャル」(仮想空間)の中の自分の行動は完成している、という脳の働き方になっています。必ずしもスマホとか端末機、パソコンでオンラインゲームに依存している、ツイッターやSNSをお友だち代わりにしているからというのではありません。
日本人の脳の働き方は、日本語の「文法」の已然(いぜん)と未然(みぜん)がつくる「内扱い」を本質にしています。 これは、動物の脳といわれる大脳辺縁系の「欲」や「好き・嫌いの感情」に、「ものごと」を結びつけるというものの考え方のことです。 こういう「行動の止まり」(学習の止まり、記憶の止まり)を防ぐために、古代の日本人は「待遇表現」(謙譲表現、尊敬表現のことです)を開発しました。 平安朝のころの女性たちは、差別と虐待を防ぐために「女房言葉」という「待遇表現」を開発して、社会的な貧困や人身売買の対象にされることを防いできたのです。
事例の味才崎子さんは、「待遇表現」という知性のルートづくり、社会的な評価のルートづくりの仕方を知らなかったのです。このような女性は、奈良時代も平安時代も、室町時代も、社会の底辺に落ちていきました。上野千鶴子は、そういう惨めな女性の境遇を研究して東京大学の教授になりました。
わたしは、ポルソナーレのアドバイスをいただきました。 頭の中で白日夢のようにストーリーをつくって浸るのも、オンラインゲームに浸るのも、脳の働き方は、「右脳・実像」の部位しか働かせていないので同じであることを学習しました。 目の前の人だけに正しく待遇表現をおこなうという法則を教わりました。これができれば会話の能力も、学習の能力も目ざましく向上するということを教えていただきました。 今では、会社では「味才崎子さんは、仕事もできるけど、人望も厚い」とホメられています。 |
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