[3845-2] 谷川うさ子 2016/01/04(月)11:01 修正時間切れ
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ポルソナーレが解明した日本人の要介護状態は、中核症状という「行動の止まり」と周辺症状という「擬似行動」から成り立っています。「擬似行動」とは、仕事でも学校の勉強でも、恋愛とか結婚の中の生活の中のことでもいいのですが、どんな「行動」でも、その「行動」をあらわす「言葉」をい憶えていないことをいいます。 「そんなことはない。わたしは、自分の仕事のことの行動の言葉はどんなことでも憶えています」と思う人は多いでしょう。 しかし、このように言う人でも、「行動の仕方」は丸暗記していても、「行動」の言葉は憶えていないのです。 これは、どんなに専門の仕事に就いている人も、どんなに高度の資格をもっている人も、どんなに高い学歴の人も同じで変わりません。 「擬似行動」とは、「言葉」を単に「記号」としてしか憶えていないことをいいます。
「仕事が成り立っていればいいのでは?」というように考える人は多いでしょう。 「果してそうか?」と問うのが「要介護状態」です。「仕事が成り立っていればいいだろ?」と考えている人は、必ず、「周辺症状」をあらわします。
典型は「赤面症」です。とくに女性に多い症状です。 人間の「行動」は、脳の中の視床下部がつくり出します。「欲の脳」といわれています。「欲」とは「性の欲」と「食の欲」のことです。「視床下部」は、女性の「性の欲」と男性の「性の欲」の中枢神経に分かれています。 「人間関係」と「言語」をつくり出すのが女性の「性の欲」の視索前野です。したがって女性は、「生殖」と「対幻想」(言語、人間関係の法則のことです)の二つの「性の欲」をもつのです。男性は、「生殖」に向けての「行動」だけで「対幻想」はつくれません。だから、男性は、女性から「言語」と「人間関係」の法則を学習するしかないのです。「女性の話をおしまいまで肯定的に聞けない」という男性は、周辺症状をつくり、年齢の早い段階から要介護状態におちいります。
女性は、母親から「顔、目を見て話してもらえなかった。子どもの自分の話をおしまいまで聞いてくれるということがなかった」というとき、「行動」はいつでも止まるというリスクを抱えています。 「言葉を記号としても丸暗記できない」したがって「行動も、動物が芸を教えられるように反復してようやくできるようになった」という丸暗記でおこなっています。
女性は、ここで、「その仕事はいつまでも終わりますか?」などと質問されると、「言葉」を記号としても憶えられないので、何も言えず、「赤面する」のです。「対幻想」が消滅して「生殖としての性」の意識が思い浮びます。 大勢の人の前であたかも性の行為をあらわしているかのような錯覚がおこり、これがヨソ者とか、共同体からの追放とかの「恥意識」となり、「赤面」します。
要介護に至る周辺症状の病理症状のつくられ方とは、おおよそこういう脳の働き方がつくり出します。 「対幻想」とは、吉本隆明による説明の概念です。多くの人には、「見たことも聞いたこともない言葉」であるでしょう。 「個体・家族・共同性としての人間」(『情況への発言』徳間書店・所収、昭和54年東京医科歯科大学お茶の水祭講演)にくわしく説明されています。 多くの人に、読まれている文献です。 |
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