[3758-2] 谷川うさ子 2015/08/19(水)16:17 修正時間切れ
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エビデンス(証拠)とは、人間の知性は「言葉」がつくり出すが、この「言葉」は「目で見ること」(視覚)と「耳で聞くこと、話すこと」(聴覚)とがいつも同時に、一致して働くということだ。 この一致が、脳の中で「視覚」と「聴覚」による「言語」(言葉)をつくり出した。
ところが、この「聴覚」は、脳の中で二つの働き方に分かれている。 一つは、「いつも視覚とむすびついている聴覚」、もう一つは「自分の欲、感情にむすびついている聴覚」だ。
前者は、「相手の顔、目を見て話し、聞く」という聴覚の働き方だ。 後者は、大声で笑い、笑い声を出しながらしゃべって、「自分の気持ち」だけを言いあらわす「聴覚」だ。 ここでは、相手の顔も目も見ない。あらぬ方向を見て話す。 会話の中の話題は一致しない。一方的な、ひとり言のようなしゃべりを好きなように、好きなだけ話す。
子どもをもつ母親の二、三人に聞いてみると、「わたしは子どもの目も顔も見ないで話す」という女性もいる。「わたしのばあいは、子どもの父親は、子どもの目も見ないし、顔も見ない」という人もいる。 これは、2歳児から始まる「不安定な愛着」のことだ。
目は、たしかに相手の顔を知覚しているが、しかし、その視覚は、相手と交わす言葉の中身をイメージしていない。 「心的には見ていない」という心的現象だ。このような心的異常を吉本隆明は『心的現象論』(角川文庫)でくわしく説明している。
会話の中で「あっはっはっ」と大声で笑う女性、「そーよ、そーなの、わたしってば、いつもそーなのよ」と自分の感情のことを笑いながら話す女性、そして「スマホの画面を見ながら話す人」「左耳に電話機を当てて話す人」は、「右脳の聴覚」だけが働いて言語機能の「聴覚」が働いていない。 ポルソナーレは、これが「要介護常態」と「認知症」(痴呆症)の発生のしくみだと、考察している。
◎くわしくはポルソナーレのメルマガでもごらんいただけます。 http://www.porsonale.co.jp/magazine.htm |
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