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●男のナンパ、女の逆ナンパの脳神経のしくみ
「男」が「女」を「ナンパする」という場合、これを脳神経学の観点から考察すると、男の「右脳」に「脳幹」から『ドーパミン』を「過剰」に分泌させる、ということが目的になっています。「左脳」に入って来る知的な概念がどうしても「右脳」で「イメージ」をつくれない、という局面にぶつかります。この時、この「男性」は「左脳」に対応している社会性の知性の対象(仕事、学校の勉強、人間関係)と「形式的」にしかかかわれなくなっています。 このまま、「形式的なかかわり」をつづけていくと、「左脳」と「右脳」に『ノルアドレナリン』(猛毒)が分泌されて、全身が猛毒状態になります。 それは、『心臓』の心拍を低下させ、《心停止》のラインにまで下降しつづけますから、ここで「左脳」が対応している『社会性の知性の対象』(仕事、学校の勉強、人間関係の規範となる秩序など)とのかかわりが『中止』を招くのです。この「形式的なかかわり」の結果の精神活動の中止という放棄を防ぐために、「左脳」が受け容れている概念とは全く無関係の『右脳』だけに独自の『ドーパミン』を勝手に発生させる、というのが「性的なナンパ」の目的です。 「ナンパでも、くりかえしデートすればそこには愛情というものが生まれて“心的な関係”も生まれてくるのではないでしょうか?」とお思いかもしれません。しかし、残念ながら《心的な関係》は生まれないのです。その理由は、「性的なナンパ」では、「男」の『左脳』の概念に対応する『右脳』の「イメージ」が生まれないからです。 「ナンパの性的な関係」では右脳に『過剰なドーパミン』がつくられます。 くりかえしデートを重ねれば重ねるほど『過剰なドーパミン』は《躁病》のイメージ(空想=妄想)として強化されます。『左脳』で対応している『社会性の世界の知性の対象』(仕事、学校の勉強、人間関係)にたいしての理解や認識の距離が拡大して《分裂病の症状》を形成していく可能性があります。 では、「恋愛」の中で「男性」にとって《心的な関係》が発生する『性的な関係』とは一体、どういうものか?といいますと「男」の『左脳』に対応している「社会性の知性の対象」(仕事、学校の勉強、人間関係の知性の水準など)の《言葉》が「女」にたいして語られたとき、この《言葉》(=左脳に入ってくる概念)が『右脳』で「イメージ」になるか、右脳に『ドーパミン』が分泌されるような「笑顔」を『女性』が知的にあらわせる、というときに、《性としての心的な関係》が生まれます。 では、「女性」のおこなう「ナンパ」つまり「逆ナンパ」にはどういう意味があるのでしょうか? 「女性」の「逆ナンパ」には二種類あります。 一つは、「女性」がまだ「バージン」である場合の「逆ナンパ」です。このケースでは、『左脳』に対応して『右脳』に《イメージ》がつくられなくなり、その結果、《ノルアドレナリン》(猛毒)が右脳から左脳への全体に分泌されるため、《心臓》の心拍が低下して《心停止の不安》が意識される、という動機が「逆ナンパ」の根拠になります。 バージンの「女性」は、ここで、「オナニーの体験者」と「オナニーの未体験者」の立場に分かれて、二通りの「逆ナンパ」の選択がおこなわれます。「オナニーの未体験者」の女性は、これまで『右脳』に《性のイメージ》が思い浮べられなかった女性のことです。この女性は、社会性の知性を象徴する『男』とのかかわりを正しく自覚できなくて、それまでの「形式だけ」の社会参加も「中断」し、「呼吸困難」を理由にした《緊張症→分からなさの不安》→『分裂症』(離人症)の中で幼児性の世界に退行化していくか、「苦痛」による精神の覚醒によって「形式だけの社会参加関係」にしがみつこうとするかの、どちらかの方向に進んでいきます。 一方、「オナニーの体験者」(約65パーセントの女性がオナニーの体験者の立場です)の女性は、これまで『右脳』に《性のイメージ》を「思い浮かべてきた」という心的な体験に最大の特質があります。この『右脳』に《性のイメージ》を「思い浮かべてきた」という体験は、「過剰なドーパミン」を分泌させて、「躁の病理の“空想”」をつくってきた、ということを意味しません。せいぜい、『右脳』に「ドーパミン」を分泌させて「ノルアドレナリン」(猛毒)を消してきた、という《知的な意味》しかもちえないのです。 |